ふるさと納税は節税もできるうえ、地域の特産品をお礼にもらうことができるということで年々、利用者が増えています。ふるさと納税が始まったおよそ10年前には3万人だったのが今では130万人を超えているのです。利用者がそれほど増えるにはメリットが大きいということがいえるのではないでしょうか。
記事の目次
ふるさと納税とは?住民税?控除?
ふるさと納税とは
ふるさと納税はもともと、地方の過疎化などにより、税収が落ち込む自治体に対しての措置として「故郷寄附金」として導入されることになりました。人口の多い都市部では税収が豊かなのに対して、地方の市町村では年々税収が減っているということが問題視されたのです。
著名人の中にも自分の出身地に納税したいという人や、学生時代にお世話になった町に納税したいという人は多く、住民票を移さないといったことも多くありました。それらの背景から「思い入れのある自治体に寄附」→「住民税の控除」という納税の新たなスタイルが生まれたのでした。
このふるさと納税がこれほどまでに、浸透したのには納税をされた自治体がお礼として提供する特産品にあります。海産物、食肉、加工食品、伝統工芸品など各自治体はそれぞれの地域の特徴をいかした特産品を用意しました。納税者にとって実質は2,000円ほどの負担金で全国のおいしい特産品をお取り寄せでき、その上税金も安くなるということから注目が高まっているのです。
そして人気の特産品を提供する自治体には驚くほどの寄附金が集まり、産業も活性化するというから、素晴らしい仕組みだといえるでしょう。
ふるさと納税で住民税と所得税が減税
ふるさと納税をすることによって税金が安くなるというメリットがあります。減税されるのは住民税と所得税です。住民税は減額となり所得税は還付金となり戻ってくることになります。
ふるさと納税は寄附をした金額から2,000円を引いた額が翌年の住民税の控除になり、所得税は寄附をした年の分が控除されて余分に支払った税金が戻ってくることになるのです。いくら控除されるのかというのは、それぞれの年収や家族構成によって違ってきますので、その上限額を知り、いくらの寄附をすればお得なのかを知っておかなくてはなりません。
確定申告の必要
ふるさと納税には2つの控除方法があります。
- 確定申告
- ワンストップ特例
確定申告を受ける場合には住民税と所得税、両方の控除が受けられます。寄附をした翌年の2月16日~3月15の間に税務署で確定申告をしましょう。必要なものは「寄附した自治体の発行する寄附金受領証明書」と「マイナンバーカード」です。
ワンストップ特例では確定申告をしなくても「住民税の控除」が受けられます。ただし1年間の寄附先が5自治体以下の場合です。「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を寄附した自治体から取り寄せ、マイナンバー情報と一緒に返送します。
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ふるさと納税の仕組みを簡単に解説
ふるさと納税では控除される額の目安を知ることが必要となります。控除される年間上限額を超えた金額については控除の対象になりませんのでご注意ください。年間上限額は収入や家族また自治体によっても違ってきますので、このページの最後でだいたいの目安を見ていただければと思います。ここでは、ふるさと納税の仕組みと流れを見ていきましょう。
1.地域の特産品を選ぶ
総務省ふるさと納税ポータルサイトや各社が展開するふるさと納税サイトを見ながら特産品を選びます。サイトごとに特徴があり取扱商品の違いもありますので、クレジット決済ができるサイトやポイントが貯まるサービスを選ぶとさらにお得にふるさと納税ができます。以下がふるさと納税のためのサイトです。
- ふるさとチョイス
- 楽天ふるさと納税
- さとふる
- Yahoo!ふるさと納税
- ふるさと納税.com
- ふるさとエール
- ふるなび
- わが街ふるさと納税
- ふるぽ
- ふるり
- noma-style.com
2.ふるさと納税のサイトで買い物(寄附)する
特産品を選んだらお買い物をするように決済し、寄附を確定しましょう。自治体によっては電話受付や納付書での寄附受付をしているところもありますが、スピーディなクレジット決済がおすすめです。
※年間の寄附先が5件を超えると確定申告する必要がでてきます。
3.自治体から特産品と「受領書」が届く
自治体から特産品が届けば、どうぞその味を堪能してください。「受領書」は確定申告で必要となりますので大事に取っておくようにしましょう。
4.確定申告(またはワンストップ特例)
必要書類をそろえて確定申告もしくはワンストップ特例の手続きをします。方法は税務署で聞けばすぐにわかります。確定申告は寄附をした翌年の2月16日~3月15日までに、ワンストップ特例は寄附をした翌年の1月10日までです。
5.減税される
所得税は余分に支払った金額が還付され、住民税は6月から減税されることになります。
ふるさと納税は確定申告をしなくてはならないので面倒だと考えて控えているという方もいらっしゃるようです。確定申告は、いざやってみると意外と簡単ですので、ぜひこの機会にふるさと納税を楽しんでみましょう。
ふるさと納税によって地域が元気になり雇用が生まれるのは、日本全体を活性化することにつながります。小さな貢献でも多くの人が参加することで日本の力になることは間違いないでしょう。あとは各自治体がどれほどの工夫や努力で魅力的な特産物を産出してくれるかに期待がかかります。
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ふるさと納税のおすすめ!自営でもサラリーマンでも
ふるさと納税がどのようなものか、だいたいイメージできてきましたが、ここでは具体的にどのようなものがあるのかを、見てみたいと思います。ふるさと納税の特産品などをご紹介いたします。
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定番のふるさと納税特産品です。ふるさと納税をしているご家庭では「食費が抑えられる」「外食が減った」といった感想をお持ちの場合が多いようですね。2,000円の負担額でこれだけのごちそうは、中々のパフォーマンスです。
引用:https://www.satofull.jp/products/list.php?cat=g102,134&cnt=60&p=1
うなぎやカツオもふるさと納税では人気の特産物ですね。ふるさと納税の納税者は味にも鮮度にもうるさいそうです。気に入ってもらえなかったら2度と納税してもらえません。そのため、一般の市販品よりも上質な特産品が送られてきます。
引用:https://www.satofull.jp/products/list.php?cat=g105&cnt=60&p=2
直送野菜のおいしさを知ったら、収穫後時間のたった都会の野菜は味気ないといいます。地方の子供に野菜嫌いの子が少ないのもそれが理由かも知れませんね。野菜も一度は選んでみたいふるさと納税です。
引用:https://www.satofull.jp/products/list.php?cat=g119&cnt=60&p=1
旅行や温泉、体験タイプも最近では増えてきました。納税だけでなく実際にその土地にきてもらって、さらにお金を使ってもらうことができますね。
他にも「墓そうじ代行」「乗馬レッスン」「FM局で歌声を放送」「人間ドック」など変わったふるさと納税がどんどん追加されています。これからは地方自治体もアイディア次第では大きく町おこしが可能となったのです。
ふるさと納税の限度額の計算はどうする?
ふるさと納税によって住民税や所得税が控除されるので、お得になる人が多い制度ですが、たとえば住宅ローンなどで控除を受けている場合には、控除の年間上限額に達していることも考えられます。その場合は、ただの寄附となってしまいますので自分の限度額を知っておきましょう。
全額控除される ふるさと納税額の目安
出典:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html
全額控除される額の目安一覧です。これに自己負担額2,000円を足した額がふるさと納税に最適な金額となります。住宅ローンや医療費控除は含まれていませんので該当する場合は各市町村にお問い合わせをしたうえで具体的な金額を算出してください。
寄附上限額計算例
ではシミュレーターによって社会保険等の控除を入れた寄附上限額を出してみたいと思います。
- その1.年収700万円
配偶者、子供大学生2人、社会保険料等の金額75万円、生命保険10万円の場合
自己負担2,000円で済む寄附上限額は約7万円です。
- その2.年収500万円
独身、社会保険料等の金額75万円の場合
自己負担2,000円で済む寄附上限額は約3.2万円です。
- その3.年収300万円
独身、社会保険料等の金額25万円の場合
自己負担2,000円で済む寄附上限額は約7.5千円です。
ふるさと納税を利用してかしこく節税
ふるさと納税以外でも控除を受けている場合は控除してもらえる上限を超えることがあり、必ずしも得になるということはありませんが、きっちりと調べてもらった場合、節税となることが多いのでふるさと納税はとてもおすすめです。
また被災した地域ではふるさと納税を利用した支援を求めています。その場合ではお礼の特産品をもらうことはできませんが、ただ募金することを考えると節税として大いに活用できます。
そういった意味では日本全国が個人レベルで助け合えるシステムがふるさと納税です。平和な時は特産品をもらうために、そして誰かが困っているときには税金に支払う分を被災地への寄付に回せるのです。寄付金は不明な使い道をされることなく直接被災地へ届けられることが何よりも安心できます。
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