お客様の声の集め方|依頼文・質問・掲載確認を一続きで用意する

感想の紙と掲載確認のカードを分けた紙の立体イメージ

こんにちは。バナナデスクです。

サービスを利用した方から「説明が分かりやすかったです」と返信が来た。うれしい言葉ですが、そのまま名前付きでブログへ載せてよいかは、別の話です。

また、「分かりやすかった」を「成果が出た」へ言い換えると、本人が話していない評価に変わります。お客様の声は、強い言葉を集めるより、何を利用して何を感じたのかが正確に伝わる形に整えることが出発点です。

ここでは、サービス案内文を整理する架空の相談サービスを使って、依頼から掲載確認までを作ります。以下の回答や許可記録はすべて練習用で、実際のお客様の推薦ではありません。

依頼では、何に使いたいかを先に伝える

回答してくれたことと、公に紹介してよいことを一つにしないよう、依頼には利用目的と次の確認を入れます。返答しないことで不利益があるような言い方も避けます。

先日は、サービス案内文の整理相談をご利用いただき、ありがとうございました。今後の説明とサービス改善のため、よろしければ下の3点についてご感想をお聞かせいただけますか。

回答は任意です。良かった点だけでなく、分かりにくかった点もそのままお知らせください。まず担当者が改善用に拝見します。

公式ブログのサービス紹介ページでご紹介をお願いしたい場合は、掲載する文章・お名前の表記・掲載先を改めてお送りします。その内容をご確認いただくまでは公開しません。

ご都合が合えば10月15日までにご返信いただけると助かります。回答が難しい場合は、ご返信なしで構いません。

実際には、サービスの内容や個人情報の扱いに合わせた案内が必要です。この文面は、掲載許可を取るための万能な法律文書ではありません。まず「何を頼まれているのか」を相手が分かるようにする編集例として使ってください。

回答から編集文、本人確認、指定ページへの掲載へ進む図
回答が届いても、文章・表記・掲載先の確認が終わるまでは公開しない運用例。

質問は、利用前・利用中・利用後を具体的にする

質問 尋ねる理由
1. 利用前、案内文のどの箇所で説明に困っていましたか。 対象となる悩みを確かめる。人生や売上全体の話へ広げない
2. 相談や下書きの中で、役立った箇所・分かりにくかった箇所を一つずつ教えてください。 どの提供物への評価か特定する。片方だけの回答でも受け付ける
3. 相談後、その案内文をどこまで使いましたか。まだ使っていなければ、そのことも教えてください。 理解した感想と、実際に使った範囲を分ける

「売上はどれくらい伸びましたか」と聞けば、売上の変化があった前提を押し付けます。売上を調べたい場合は、別途、期間や他の施策、回答対象を揃える必要があります。ここで集める短い感想だけから、サービスの因果的な効果を決めません。

回答の意味を保ったまま、読みやすく編集する

次を、練習用に作った架空の原文とします。

料金の説明のところです。追加で何を頼めるのか、聞かれるたびに長く返していました。含む作業と別相談の作業が二列になっていたので、自分でも確認しやすかったです。「変更依頼」の説明は、最初は少し分かりませんでした。下書きは一件の見積もり説明で使いました。売上が変わったかはまだ分かりません。

紹介用に整えるなら、たとえば次のようになります。

料金に含む作業と別途相談する作業が二列に整理され、自分でも確認しやすくなりました。案内文の下書きは、一件の見積もり説明で使いました。「変更依頼」の説明は、最初は少し分かりにくかったです。売上への影響はまだ分かりません。

重複する前置きは短くしましたが、利用範囲と分かりにくかった点、未確認の成果は残しています。「見積もりの成約率が改善」「顧客対応が劇的にラクに」とは書き換えていません。本人の話を補強するつもりで、別の主張を足さないことが大切です。

編集した部分 変更の扱い
話し言葉の重複 読みやすさのため整理し、完成文を本人へ見せる
「一件で使った」 条件として残す。多数の利用実績へ変えない
分かりにくかった箇所 都合の悪い意見だからと、意味が変わる形で切らない
売上は不明 成果として紹介しない。本人の確認前に都合のよい見出しを付けない

掲載文・表記・場所を一緒に確認する

短い「掲載してよいですか」だけだと、どこへ何を出すのか分かりません。実際に使う状態へ近づけて確認します。

ご回答ありがとうございます。下記の文章を、公式ブログ内の「サービス案内文の整理相談」紹介ページに掲載することをご相談したくご連絡しました。

掲載文:上記の編集後の文章。見出し:「含む作業と別相談の範囲を確認できた」。表記:「相談サービス運営者・A様」。写真・会社名は掲載しません。SNS投稿・広告・営業資料への転載は今回のお願いに含めません。

文章と表記について、掲載可/修正後なら可/掲載不可のいずれかをお知らせいただけますか。修正したい箇所があれば、その内容もお願いします。返信がない場合は掲載しません。公開後の変更については、このメールへご連絡ください。

写真を使いたい場合は、文章の許可とは別に対象の写真を示します。匿名表記でも、業種・地域・案件内容の組み合わせで本人が分かる場合があります。本人が希望した範囲だけでなく、公開内容を一緒に確認してください。

確認の記録を残し、別の媒体へ勝手に広げない

確認項目 架空の記録例
対象文 voice-A-v02、上記編集後の文章
表記・画像 相談サービス運営者・A様、写真なし、会社名なし
掲載先 公式ブログの指定サービス紹介ページ1ページ
本人の回答 10月16日、v02と上記範囲なら可という返信を受けた想定
含まれない利用 SNS・広告・営業資料への転載
見直す時 文章、見出し、媒体、表記を変える前。変更要望が届いた時

保存する原文や返信は、業務上必要な担当者が参照できる場所へ置きます。許可記録をそのまま公開したり、不要な連絡先までサイトへ載せたりしません。

一人の感想を、全員への効果の証明にしない

消費者庁の表示に関するQ&A(Q15)は、体験談を効果・性能の裏付けとして扱う際の客観性について説明しています。好意的な声が届いたという事実だけで、利用者全体にも同じ効果があるとはいえません。

お客様の声には、どのサービスをどんな場面で使った話かが伝わる価値があります。その価値を保つために、感想の収集、文章の編集、本人の掲載確認、効果の検証を別々の仕事として扱いましょう。