AIで仕事がなくなる?本当?奪われないためには?

AIとは「Artificial Intelligence」(アーティフィシャル・インテリジェンス)の略で人工知能という意味です。コンピューターに人間のように学習させ人間の替わり、それ以上の働きをさせるということになります。

記事の目次

「AIで仕事がなくなる」は本当?

  • ターミネーターが現実に

AIというと何か特殊な分野でだけ使われているテクノロジーのようなイメージがありますがスマホの音声認識やおそうじロボットなど身近なところにも取り入れられています。また自動運転技術などもAIを活用した技術です。

AIの開発は1950年代からすでに始められていて、この先、2045年には人間の知能を超えると指摘されています。映画ターミネーターが現実になるのではと、感じてしまうほどその進化のスピードは早くなっています。

それは人間が与えたデータを覚えていくだけでなく、自ら学習する機能を持たせた「ディープラーニング」(深層学習)という手法を用いたことで加速したのです。ディープラーニングは人間の脳の神経回路をモデルにして作られていて、AIがインプットした情報を元に自分で意思決定をするというものになります。仮想通貨ならぬ仮想人間といった存在になるのでしょうか。

  • オックスフォード大学が論文発表

そんな中、イギリスのオックスフォード大学では『雇用の未来—コンピューターによって未来の仕事は失われるのか』という論文を発表し世界中で話題となっています。論文では702もの職種がコンピューターで代用できると示しています。それもほぼ90%の確率でというからこれから就職する人は職業をよく選ばなくてはならないことになるのです。

「まさか?!」と思う人は多いでしょうが、実際に自動運転技術が完璧になればタクシードライバーやバスの運転手は必要なくなると言えます。またアメリカの労働省のデータに基づいて分析した結果、今後10年から20年で総雇用の47%の仕事がAIに取って代わられると言われているのです。

あなたは今、何の仕事をしていますか?AIに取って代わられない仕事でしょうか。もしAIに置き換えられる可能性のある仕事をしているのなら10年以内に転職しないと失業してしまうかも知れません。

引用:https://pixabay.com

AIでなくなる仕事

AIで無くなる仕事として発表されているものを見てみましょう。少子高齢化の日本は特に危機的な状況となるようです。

  • 電車の運転士
  • レジ係
  • 通訳、速記、ワープロ入力
  • プログラマー
  • 新聞配達員
  • 郵便配達員
  • レンタルビデオ
  • ガソリンスタンド
  • 高速道路の料金徴収業務
  • 仲卸業者
  • 小規模農家・兼業農家
  • 大手電力会社
  • 自然エネルギー関連
  • 参議院議員
  • 専業主婦
  • 日本人の取締役
  • 中間管理職
  • 受付・案内業務
  • 一般事務・秘書
  • オペレーター・コールセンター
  • 訪問型営業
  • 金型職人
  • 倉庫作業員・工場労働者
  • コピー・FAX・プリンター関連
  • 証券・不動産屋・ブローカー
  • ヘッジファンドマネージャー
  • 証券アナリスト・ファイナンシャルプランナー
  • 生保レディ
  • 教員
  • 交番の警察官

出展:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36518?page=5

交番の数はすでに減少し始めているといいます。監視カメラやデータによって犯罪や事故は予測され危険が事前に察知されるようになるのです。他にも調理師やビル清掃員、警備員が無くなる職業だと言われています。AIの出現は確かに人間の仕事に取って代わる存在ですが、ネットの普及やペーパーレス化によってもなくなる仕事があるようです。

また大企業ではすでに管理職などの削減に着手しているといいます。組織を見直すという動きは確実に高まっているのです。株や投資にしても個人がネットで出来るようになっているため営業担当者もいらなくなります。

少子高齢化・人口減少も仕事がなくなる原因です。外国人労働、アウトソーシングに移行しているサービスが増えています。学校もどんどんと廃校となっていくでしょう。必ずしも高い知識やスキルが求められない仕事、データ分析の仕事、調理や金型製作のように同じことをする仕事はどんどんとAIに取って代わられるでしょう。

またカーシェアリングなど普及が進む一方で車の総台数が減り、自動車工場の整備士なども立ち行かなくなる仕事だと言われています。このようにAIだけが原因ではなく、時代の流れ、少子高齢化、人口減少、ネット化も考慮していくとさらに多くのなくなる仕事があると考えられます。

過去にも時代の流れとともになくなった仕事がありましたね。

◆電話交換手

◆街灯の点火係

◆代書屋

◆灯台守

◆時報係

◆活動弁士

◆蒸気機関車のかま炊き

◆チンドン屋

◆紙芝居屋

◆ボーリングのピンをセットする係

そんな仕事あったの?といった仕事もありますね。ですが昔は当たり前にこれらの仕事についていた人がいるのです。数十年後にはコールセンターのオペレーターなんて仕事あったの?と若い人は思うかも知れませんね。

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AIでもなくならない仕事

AIに取って代わられない、なくならない仕事とはどんなものでしょうか。ジャンルでいえば芸術、哲学、人文学などが考えられます。野村総合研究所によると次の仕事がAIでなくならない仕事だと言われています。

  • 小児科医
  • 精神科医
  • 外科医
  • 産婦人科医
  • 歯科医師
  • 助産師
  • はり師・きゅう師
  • 柔道整復師
  • 獣医師
  • 幼稚園教員
  • 小学校教員
  • 中学校教員
  • 大学・短期大学教員
  • 保育士
  • 児童厚生員
  • 音楽教室講師
  • 学芸員
  • 学校カウンセラー
  • 医療ソーシャルワーカー
  • ケアマネージャー
  • 社会福祉施設介護職員
  • 社会福祉施設指導員
  • 教育カウンセラー
  • 社会教育主事
  • 心理学研究者
  • 人類学者
  • 社会学研究者
  • 法務教官
  • マーケティング・リサーチャー
  • 経営コンサルタント
  • 中小企業診断士
  • エコノミスト
  • 料理研究家
  • アロマセラピスト
  • 美容師
  • ネイルアーティスト
  • 犬訓練士
  • 評論家
  • 舞台演出家
  • アートディレクター
  • シナリオライター
  • ファッションデザイナー
  • インテリアコーディネーター
  • フードコーディネーター
  • インテリアデザイナー
  • アナウンサー
  • プロデューサー
  • 俳優
  • テレビタレント
  • 舞台美術家
  • 映画監督
  • 放送記者
  • 声楽家
  • 雑誌編集者
  • マンガ家
  • 芸能マネージャー
  • ミュージシャン
  • 放送ディレクター
  • クラシック演奏家
  • 作曲家
  • 映画カメラマン
  • 商業カメラマン
  • 報道カメラマン
  • メイクアップアーティスト
  • スタイリスト
  • フラワーデザイナー
  • ジュエリーデザイナー
  • グラフィックデザイナー
  • 工業デザイナー
  • ゲームクリエイター
  • コピーライター
  • フリーライター
  • 商品開発部員
  • ペンション経営者
  • バーテンダー
  • レストラン支配人
  • アウトドアインストラクター
  • 観光バスガイド
  • ソムリエ

AIよりも人間が求められる仕事として芸能、クリエイティブ、医療、教育、福祉が上がっているようです。ここであらためて「人間性」が必要な仕事と「人間性」を求められない仕事に大きく分類されることがわかりました。

人間性を求められない仕事こそ、AIに取って代わられる仕事になるということです。そして今世の中にある47%の仕事が人間性を必要としない職業であり着実に10年から20年後にはAIでまかなえるといいます。

忘れてはいけないのはAIが発展途上であり、いつか人間を超えるということです。たとえば今回AIでもなくならない仕事のひとつ、外科医にしても世界中の過去から現在までの症例と処置をAIが覚え学習すれば、簡単に取って代わられることができるでしょう。そうして考えると実際に人間にしかできない仕事というのはわずかしか残らないのです。

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AIに仕事を奪われないためには

2015年2月、AIの画像認識がすでに人間の能力を超えました。まだまだ不可能だろうといわれてきたことを、ものすごいスピードで学習していっているのが人工知能というわけなのです。いよいよAIに仕事を奪われるというのは、現実味を帯びてきたといえるでしょう。

そこでわたしたちはAIに仕事を奪われない「働き方改革」を考えなくてはなりません。なぜなら会社の経営者は人間よりもAIを使うことの方が都合いいため、わたしたちが考えている以上に早く社内はAI化されていくことになるからです。実際に今後、会社の従業員数は減っていくという試算もあります。(経済産業省)

AIには初期投資があるものの給料やボーナスは必要ありません。会社はAIに社会保険をかける必要もなければ、福利厚生や社員研修などに費用をかけることもしなくていいでしょう。AIが仕事をしてくれるのなら人事課もいりません。

コスト削減が簡単にできるうえに効率は上がり、ミスもないわけですからAI導入に積極的にならない経営者はまず、いないでしょう。もちろんAIは残業について不平不満も言いません。

さてわたしたちにとって「働き方改革」とは具体的にどうするのがいいのでしょうか。生き残りをかけてここで真剣に検討してみましょう。

  • 資格を取る

AIに仕事を奪われないためには資格が役に立ちます。中小企業診断士、司法書士、行政書士、税理士などの人間にしかできない仕事を資格で手に入れましょう。とくに行政などに対して捺印が必要な資格があればしばらくは生き残れるといえます。

  • AIを使う人になる

AIとはいえ、人間によるコマンドがなければ仕事ができません。イメージでいえばAIが導入されたことで単純作業をしていた人が仕事を失ったとしても、工場長だけはおそらく残ることになるでしょう。そのようなAIを使う側のポジションになれば仕事を失わずに済むのです。

  • 新しい収入を作る

最後は積極的に自分を守る方法です。先にも述べましたがAIは発展途上です。どこまでも学習し発展していくでしょう。そのために資格をとってもムダになってしまうことも、工場長もいらなくなることも考えられます。

そこで新しい収入を作ることに取り組み始めるのです。副業として始めてもいいでしょう。ネットオークション、ハンドメイド、ブログアフィリエイト、FX、Youtubeなど人間性が求められ、クリエイティブであるほどAIに取って代わられない仕事です。

急激に加速するAI化の中で、いかにしてAIに仕事を奪われないか、また奪われてもいいように今、働き方を考える時期にきているといえるでしょう。

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