Excelで業務フローを作る方法|問い合わせから納品までの記入済み見本

封筒と受信トレイと鉛筆の紙模型を横切る黄色い道で、担当間の受け渡しを示す

こんにちは。バナナデスクです。

業務フローを描こうとすると、「問い合わせ、相談、納品」の三つで終わってしまうことがあります。でも実際に仕事が止まるのは、原稿が足りない時や、相手の返事を待っている時ではないでしょうか。

使える業務フローには、順番だけでなく、誰へ何を渡し、揃わなければどこへ戻るかが必要です。この記事では、架空の案内文相談サービスを使って、Excelのセルで編集できる担当別フローを作ります。

一つの仕事の始まりと終わりを決める

見本の対象は、相談内容の送信から、承認された案内文の納品記録までです。サービスの販売方法、決済、集客は範囲に含めません。実際の運用では必要な工程ですが、この図の外で管理するものとして区別します。

担当は相談者、受付担当、制作担当の3役です。一人で受付と制作を兼ねる場合も、役割は分けて書けます。将来誰かへ渡す時に、受付で判断したことと、制作中に決めることを区別できるためです。

入力不足は相談者の送信へ、原稿修正は制作へ戻り、承認後に納品へ進む関係図
架空サービスの工程から分岐を抜粋。全体は本文表とExcel見本。

入力済みExcelの見本を、工程IDで読む

見本は「担当別フロー」と「工程と参照資料」の2シートです。前者は役割ごとの作業と戻り先、後者は完了条件と参照する資料を記録しています。どちらも架空の運用設計で、実顧客の情報は含みません。

記入済みのExcel見本(XLSX)

ID 主な工程 進めない時の扱い
F01 相談者が相談内容と原稿を送る 未送信なら始まっていない
F02 受付が必要項目を確認する 不足ならF01へ戻り、足りない項目を依頼
F03 対応可否と条件を返す 対応不可なら理由を返して終了
F04 相談者が条件と日程へ返答する 変更ならF03へ戻る。返答がなければ待ちとして残す
F05 60分の相談を実施する 欠席などがあれば日程を再相談する
F06 案内文の下書きを渡す 遅れる場合は期限前に連絡する
F07 相談者が確認する 範囲内の修正ならF06へ戻る
F08 承認版と納品日を記録する 保存先を共有し、開けない場合は再案内

「返信待ち」を終わった仕事として扱わないのが、この図のポイントです。F04の返答期限が過ぎても、合意したことにはなりません。次の確認日と連絡担当を残します。

原稿不足と修正がある一件を、最後まで通す

架空の依頼Q01を、図の上で通してみます。最初の送信では相談内容だけが届き、原稿がありません。F02からF01へ戻し、原稿の追加送信を受けてからF03へ進みます。ここで「不足があるのに相談を実施する」という飛び越しを防ぎます。

条件と日程の合意後、F05の相談を実施。F06で下書きv01を渡し、F07で「案内文に『撮影代行は含まない』と一項目追記したい」という修正を受けた設定にします。合意済み範囲内の修正ならF06へ戻ってv02を作り、F07で承認後、F08で納品記録を残します。

一方、新しい別サービスの原稿も作ってほしいという追加なら、同じ修正ルートへ流しません。F03へ戻し、範囲・費用・納期を確認する必要があります。図に「修正」と書くだけでは、この二つが混ざります。

戻り先を決めたら、相手へ渡す言葉も一つ作る

F02で「原稿不足」と記録するだけでは、相談者は何を送ればよいか分かりません。Q01なら、確認した内容と不足分を分けて連絡します。次はこの架空案件の文例です。

相談内容を受け取りました。対象と見直したい点は確認できています。現在の案内文が添付されていなかったため、見直したい原稿か、公開済みページのURLをお送りください。原稿を確認してから、今回の相談で扱える範囲と日程をご案内します。ログイン情報や顧客名簿は不要です。

「必要事項をもう一度送ってください」ではなく、届いたものは保持し、不足している原稿だけを依頼しています。F01へ戻っても、受付番号Q01を新しい番号へ変える必要はありません。同じ依頼の追加資料として記録します。

F07で別サービスの制作まで頼まれた場合は、次のようにF03の条件確認へ戻します。

現在の案内文への追記は、合意した修正範囲内で対応します。別サービスの案内文制作は今回の範囲に含まれないため、必要な原稿と希望日を伺い、対応可否・費用・納期を別途ご案内します。現在の原稿の修正と納品を先に進めてよいかも確認させてください。

戻る工程だけでなく、進行中の納品を止めるのかも確認します。実際の業務へ置き換える時は、図の分岐一つに対して「誰が、何を確認し、どの記録を更新するか」が言えるかを点検してください。

Excelで置き換える順番

  1. 自分の業務で、開始と終了を一文ずつ書く。
  2. 担当の役割名を変える。一人が複数の役割を持ってもよい。
  3. 各工程の作業をセルへ入力し、工程IDを維持する。
  4. 不足、返答なし、範囲変更、修正の戻り先を更新する。
  5. 参照資料の名前と保存先を、自分の運用へ置き換える。
  6. 実際の依頼に近い一件を通して、次へ進めない箇所を探す。

セルの色だけで担当を判断させず、列名と工程名でも分かるようにしています。工程を増やしたら、「次の工程」に存在しないIDが残っていないかを確認してください。行を追加しただけでは、戻り先は自動では変わりません。

印刷する時は、小さくしすぎない

Excelには、ページ数に合わせて縮小する印刷設定があります。ただし、横幅を一枚へ収めた結果、工程名が読めなくなるなら、用紙を大きくするか、複数ページへ分けます。シートのセル表示と印刷結果は別なので、印刷プレビューで確かめてください。

2026年10月2日、制作時の確認としてWindows版Excelでこの見本を開き、セルの文章を編集して戻し、両シートの印刷プレビューを確認しました。初期設定では縦向きA4のため、担当別フローが3ページへ分かれ、制作担当や戻り先が別ページに離れていました。

配布ファイルは両シートをA3横向きへ修正しています。「担当別フロー」は縦1×横1ページの設定、「工程と参照資料」は拡大縮小なしで、それぞれ1ページに全列が収まるプレビューを確認しました。紙への実印刷は行っていません。

A4しか使えない場合は、そのまま一枚へ縮める前にプレビューを見てください。文字が読みにくければ、工程を前半・後半に分け、各ページに担当と戻り先の列を残す方が追いやすくなります。別のプリンターや用紙に変えた時も、担当の列だけが次ページへ離れていないかを確かめます。

この見本は、セルで編集できる業務フローです。受付フォームを動かしたり、顧客へ実送信した結果ではありません。まず担当と戻り先を自分の業務へ合わせ、一件通して修正するところから使ってください。