検索ボリューム0のキーワードは書くべき?顧客の質問から判断する方法

検索量の数字と顧客の質問を分けて確認するイメージ

こんにちは。バナナデスクです。

顧客から何度か聞かれた質問をキーワードツールへ入れると、検索ボリュームが0と出る。「実際に困っている人はいるのに、記事にしても読まれないのだろうか」と迷う場面です。

ここでは、0を無視して全部書く必要も、0だから全部捨てる必要もありません。まず、その数字が何を測っているかと、その質問へ答える記事の役割を分けて考えます。

この記事では、知識やサービスを提供する個人事業主が、検索量の少ない候補を公開・既存記事への追加・保留に分ける方法を説明します。実際のキーワードの月間検索数を測定したランキングではありません。4つの架空事業を使った判断例です。

0と、需要がないことと、データがないことは違う

検索ボリュームを見るときは、ツール名、地域、期間、対象とする検索語の扱いを確認します。たとえばGoogleのキーワードプランナーでは、月間平均検索ボリュームは指定した条件の過去データで、検索語の類似パターンも含む説明があります。数字は概数です。キーワードプランナーの公式説明。

これは、あらゆる場面で、その困りごとを持つ人が何人いるかを直接数えたものではありません。さらに、別ツールの0や「データなし」が同じ定義とは限りません。まず表示の意味をそのツールで確認してください。

一方で「0でも隠れた需要が大きいはず」と都合よく解釈するのも危険です。分からない部分は分からないまま残し、検索以外にその質問が出た理由、提供サービスとの関係、記事にできる材料で判断します。

見かけが似ていても分けて扱うもの
見えたもの 言えること 言えないこと
ツールの検索ボリューム0 その条件・定義で0と表示された 悩みを持つ人が世界にいない
データが取得できない その方法では数値を確認できない 月間検索数が0である
顧客から質問が来た その人に疑問があった 多数の人が同じ言葉で検索する
関連する検索結果がある その題材を扱うページがある 十分な検索量や自社の上位表示がある

検索する言い方が違わないかを確認する

顧客の質問文は、そのまま検索語にならないことがあります。「録画を渡すタイプと毎回集まるタイプ、どちらで始めればいいですか」という相談なら、「オンライン講座 動画 ライブ 比較」など別の言い方を調べる余地があります。

ただし、検索語を短くすれば何でもよいわけではありません。「講座」にまで広げると、受講したい人も、作りたい人も混ざります。元の質問をした人が欲しい答えから離れない範囲で、言葉を置き換えましょう。

確認は、①元の質問、②検索候補の言い方、③表示されたページの対象者、④読後にできる作業、の順にメモします。結果を開いてみて受講者向けばかりなら、講師側だと分かる語を足す、といった調整をします。

一度に何十もの言い換え記事を作る必要はありません。表現が違っても同じ比較表で解決するなら、一つの記事で扱えます。完全一致の語をタイトルへ無理に並べるより、何を比較できる記事かを自然に伝えてください。

独立した記事にする理由を、4つの材料で確認する

私は、0の候補では次の4点を確認します。これは検索順位の公式評価式ではなく、限られた時間で記事を選ぶための編集上の基準です。

  • 同じ疑問が、実際の問い合わせや仕事の中で出ているか。
  • その疑問を持つ人が、自分の事業で助けたい人か。
  • 既存の記事の一節では足りない、独立した作業があるか。
  • 判断例、完成物、確認資料を用意できるか。

4つのうち、質問の発生は確認できるが独立性が弱い場合、FAQや既存記事への追加が合うかもしれません。独立性はあるが答える資料がないなら、先に調べる候補として保留します。需要の大きさが分からないことを、長い文章で埋める必要はありません。

4つの架空事業で、公開・統合・保留を分ける

以下の事業、質問、判断は説明用の架空例です。掲載した検索語の検索量が実際に0であると調査したものではありません。

検索量の数値だけで決めない判断例
事業と質問 判断 理由と作るもの
講座制作相談:「初回は録画かライブか」 独立記事 準備・質問対応・更新の条件で選ぶ比較表が必要
資料デザイン:「修正は何回までか」 サービス説明やFAQへ追加 自社の契約条件を知りたい問い。一般記事に広げる必然が弱い
予約サイト制作:「二つの予約枠が重なったらどうするか」 資料確認まで保留 ツールや設定で異なる。実際の環境を確認してから手順化
文章添削:「専門用語をどこまで説明すべきか」 独立記事 対象読者別の添削前後と、省く条件を示せる

講座制作相談:比較したあとに決めることがある

録画とライブの比較では、初回に質問を受けて内容を直したいのか、決まった説明を繰り返し届けたいのかで選択が変わります。「どちらもメリットがあります」で終わらせず、利用条件から選べる表を作れるなら、独立記事にする理由があります。

検索需要が未確認でも、商談前に説明として使う価値は考えられます。ただし、その価値と検索集客の実績は別に評価します。

資料デザイン:自社固有の条件なら、説明ページへ戻す

「修正は2回までです」という自社の答えに、検索向けの一般論を何千字も足す必要はありません。何を1回と数えるか、原稿の変更とデザイン修正をどう扱うかまで、サービス説明へ追加した方が探しやすくなる場合があります。

他社にも当てはまる修正範囲の決め方を扱うなら別の問いです。自社への質問を受けたことだけで、その一般記事まで需要が確認されたとしないでください。

予約サイト制作:需要より先に、答えの条件を確かめる

実際に困っている人がいても、管理画面や仕様を確認せず答えれば、誤った予約設定を勧めることになります。利用ツール、複数担当者の有無、受付枠の定義を揃えてから制作します。保留は捨てることではなく、必要資料が明確な状態です。

文章添削:実物を見せて判断を渡せる

初心者向けの案内と、専門家向けの資料で、同じ用語の説明を変える完成例を作ります。たとえば「CV」を初めての読者へは「問い合わせや購入など、サイトで達成したい行動」と説明し、担当者間の計測資料では定義したイベント名を示す、という違いです。

用語をすべて消すことが親切なのではありません。その人が作業するために必要な意味が分かるかで判断します。このような前後比較は、検索語の数字が小さくても、記事として渡す中身を作れます。

検索量が不明な質問を独立記事・既存への追加・保留に分ける図
架空例で用いた編集判断。独立した用事、説明できる材料、既存記事との関係で分けます。

「少ない言葉だから狙える」で記事を増やさない

検索量の小さい語を大量に集めても、答えが同じ記事ばかりなら、読者は使い分けられません。「講座 内容 決まらない」と「講座 内容 多すぎる」が同じ内容整理表で解決するなら、まず一つの記事で扱います。

Googleの生成AI検索向けガイドは、検索表現の細かな変種に合わせたページ量産や、AI向けの特別な文体を必要としていません。キーワードの網羅を目的に、似た記事を増やす設計にしないでください。Googleの生成AI検索ガイド。

一方で、言葉が似ていても作業が違うなら分ける価値があります。「講座の価格を決める」と「決済画面で価格が表示されない」は、必要資料も完成条件も違います。文字列の類似ではなく、記事を読み終えたあとの作業で判断します。

公開前に、失敗と判断しないための記録を作る

検索量が不明な候補を出す場合は、期待を具体化しておきます。「アクセスが増えるはず」ではなく、「講座形式を比較する人が、選択条件を確認できる」「商談前に案内できる比較資料になる」と書きます。検索の成果と、説明資料としての役割を分けるためです。

公開前に作る記録の完成見本
項目 架空の記入例
元の問い 初回講座は録画かライブか
需要の根拠 質問が来た想定。検索量は未測定
記事で渡すもの 目的・準備・質問対応で選ぶ比較表
統合しない理由 形式の決定だけで独立した作業になる
公開後に見るもの 表示クエリ、クリック、記事に残る疑問、説明資料としての利用
見直す条件 検索者の問いが違う、比較条件が不足、既存記事と重複

見直す日付を決める場合も、その日までに必ず成果が出る期限とは考えません。新しい記事のデータは少ないことがあるため、数字が足りない間は内容と計測の状態を確認します。

公開後の0も、段階を分けて読む

公開後にクリックが0だったとしても、未登録なのか、登録されているが表示がないのか、表示はあるがクリックされないのかで確認することが違います。検索ボリュームの0と、自サイトのクリック0を同じ意味にしないでください。

Search Consoleのクエリには、プライバシー保護などによるデータの制限があります。表に特定の語がないことだけで、誰もその言い方を使っていないと断定しません。確認できた語の範囲で、想定した疑問と本文を照合します。Search Consoleの検索パフォーマンスの説明。

数字の比較条件は、検索の表示回数とクリック率を確認する記事でも整理しています。流入が少なくても説明資料として使われているなら、その役割は残せます。一方、読む人も用途もなく、内容が重複しているなら、関連記事への統合を検討します。

0の候補を見つけたら、まず「この質問への答えが必要な人を、具体的に説明できるか」と考えてみてください。答えられるなら、独立記事が必要か、既存ページの一節で十分かを選ぶ。分からないなら、需要や資料を確かめる。数値を都合よく大きくせず、必要な情報を必要な形で届ける判断に使いましょう。