セミナーアンケートの質問例|理解・次の疑問・相談希望を混ぜずに聞く

三つの色の見出しタブで質問用途を分けた紙のアンケート用紙

こんにちは。バナナデスクです。

アンケートで「満足しました」が多かったのに、次に何を直すか決められない。セミナー後には、こうした集計が起こります。内容が理解できたのか、講師の話し方がよかったのか、相談したいのかを、一つの満足度で聞いているためかもしれません。

たとえば「説明は分かった。でも自分の案内文でどう書くか迷う」という答えなら、説明全体を作り直すより、別の記入例を増やす方が合う可能性があります。残った疑問まで聞くと、数字から次の編集へ進めます。

今回は「サービス案内文の対応範囲を整理する30分セミナー」のアンケートを作ります。質問と回答はすべて架空の見本です。実際の参加者満足度や、相談への転換実績は示しません。

改善に使う質問と、連絡希望を分ける

理解を確認する質問、残った疑問を集める質問、相談への連絡を希望するかという質問では、答えの用途が違います。理解度が高かった人だけを「見込みの高い人」と自動判定したり、感想を送った人全員へ営業連絡したりする設計にしないでください。

Pew Research Centerの質問設計の解説は、一つの質問へ複数の概念を詰めず、選択肢を明確にする重要性を示しています。「内容は分かりやすく、実践的で、相談したいですか」なら、どの部分への評価か分かりません。ここでは目的を分けた5問にします。

理解の自己評価、残った疑問、相談案内希望を3方向に分ける図
相談希望を理解度の代わりにせず、質問ごとに分母を明記する。

そのまま検討に使える5問の例

冒頭の案内例:本日の説明を改善するための任意アンケートです。回答しなくても不利益はありません。個人や顧客を特定できる情報は書かないでください。相談に関する連絡を希望する場合だけ、最後の項目で希望内容と連絡先をお知らせください。感想の公開やメルマガ登録を兼ねるものではありません。

質問文 回答形式・扱い
Q1. 本日説明した「含む作業・対象外・変更時の対応」の分け方を、どの程度理解できましたか。 5:自分の言葉で説明できる/4:見本を見ながら説明できる/3:一部は説明できる/2:ほとんど説明できない/1:説明できない/判断できない。任意
Q2. もう少し説明が必要だと感じた項目を、一つ選んでください。 含む作業/対象外/変更時の対応/特になし/判断できない。任意
Q3. ご自身の案内文に、今回の整理を試す予定はありますか。 1週間以内に試す/時期は未定だが試したい/今は試す予定がない/まだ判断できない。任意
Q4. ご自身の案内文へ当てはめる時、残っている疑問があれば教えてください。 自由記述。任意。顧客名や契約文の貼り付けは不要
Q5. 今回のテーマについて、個別相談の案内を受け取ることを希望しますか。 希望する/希望しない/まだ決めていない。任意。「希望する」の場合だけ連絡先を任意入力。今回の相談案内のみに使う

Q1は本人による理解の自己評価です。知識テストで能力を測った結果とは違います。理解を客観的に確かめたい場合は、別に短い分類問題などを用意し、自己評価とは別欄で集計します。

Q5で希望があっても連絡先がなければ連絡できません。「希望した人の人数」と「連絡可能な人の人数」も別です。フォームを作る際は、使う連絡先の扱いと目的を表示し、既存の配信同意があると決めつけないようにします。

架空の回答8件を読む

参加者10人全員に回答を案内し、8人が送信したと仮定します。一人一回答で、スタッフは含みません。A〜Hは説明用のIDです。

ID Q1 Q2:不足 Q3:予定 Q4:残った疑問 Q5
A 4 変更時の対応 1週間以内 料金が変わる時の書き方 希望する
B 4 対象外 時期未定 断る印象を弱めたい 希望しない
C 3 変更時の対応 時期未定 追加と修正の分け方 まだ決めていない
D 5 特になし 1週間以内 特になし 希望しない
E 2 含む作業 まだ判断できない 作業をどこまで細かく書くか 希望する
F 4 変更時の対応 時期未定 相談して決める部分の例が欲しい 希望しない
G 3 対象外 今は予定なし 自分の商品に対象外が必要か 希望しない
H 未回答 判断できない まだ判断できない 途中参加のため全体を見られなかった 未回答

Hの未回答を理解度0にすると、実際には尋ねていない選択肢を追加してしまいます。また、途中参加だったという条件を消して「理解できなかった人」と分類するのも適切ではありません。

集計は質問ごとに分母を変える

指標 計算 読み取れる範囲
回答送信率 8人/案内した10人=80% フォームを送った割合。全問回答率ではない
Q1の4または5の割合 A・B・D・Fの4人/数値回答7人=約57.1% 有効回答者の自己評価。全参加者の理解達成率ではない
Q1の平均値 合計25/7人=約3.57 この5段階への回答の要約。少数なので個別回答も見る
Q5の相談案内希望 A・Eの2人/選択回答7人=約28.6% 今回の案内を希望した割合。申込・契約とは違う

相談案内希望を全回答者8人に対して示すなら2/8=25%です。どちらも分母を明記すれば計算できますが、比較の途中で変えないようにします。「満足度57.1%、成約率28.6%」と呼び替えるのは、質問した内容と一致しません。

数字を次回の説明へつなぐ

今回の架空回答では、変更時の対応を選んだ人が3人います。自由記述には「追加と修正」「料金変更」「相談して決める部分」という具体的な疑問があるため、次回は一つの原稿変更を三つのケースへ分ける例を追加する案が出せます。

ただし、3人が挙げたから全員の最大の課題だとは決めません。対象外を選んだ2人の疑問も異なります。案内文で扱う必要性を説明する部分と、表現をやわらげる部分を分けて直します。

次回との比較では、質問文と選択肢を保ち、参加者の前提や途中参加の扱いも記録します。問いを変えたのに平均値だけ比べると、説明が良くなったのか、聞き方が変わったのか分かりません。まず一つの回答から、どの説明をどう変えるかまで書き出してみてください。