こんにちは。バナナデスクです。
「もう少し分かりやすくしてください」と原稿を返したら、文章が短くなって戻ってきた。でも、本当に直したかったのは料金に含まれる範囲だった。こうしたズレは、相手の文章力だけで起きるものではありません。
「分かりやすく」という評価を、どの箇所で何を確認できるようにするのかへ変えると、修正の方向が揃います。たとえば「料金の下に、含む作業と別料金の作業を並べてください」なら、直す人も確認する人も同じ場所を見られます。
ここでは、架空の原稿・デザイン・納品物に対する6件の指摘を書き直し、依頼を送った後の返信まで追います。丁寧な文章に直ってきても、そのまま採用できるとは限りません。どの変更は使え、どこは元の条件へ戻すかまで見ていきましょう。
感想を、確認できる事実へ戻す
まず「どの版の、どの場所に、何が書かれているか」を特定します。「読みにくい」「雑」「意図を理解していない」は、修正対象が見えないまま評価だけが伝わる言葉です。
Center for Creative LeadershipのSBIの説明でも、場面、観察した行動、その影響を分け、相手の意図を推測せず尋ねることを扱っています。成果物のレビューでは、これを「箇所・実際の記載・読者への影響」に置き換え、さらに完成条件を添えると使いやすくなります。
影響まで未確認なら、「申込が減った」と言わず、「追加料金があるか判断できないと考えた」のように、自分の読み取りとして書きます。実測と懸念を混ぜないことも、具体的なフィードバックの一部です。

比較する架空の原稿と配置
この例で参照する提供条件メモv02には、「今あるサービス案内を対象に、60分のオンライン相談と案内文の下書き1枚を提供する」「料金33,000円(税込)」「契約書作成は対象外」とあります。完成後の添削は含むと決まっていません。次の原稿v03を、このメモと照合します。
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ボタン:「送信」
画面配置は、上部に大きなイメージ画像、その下にこの原稿、末尾に淡い色のボタンがある形です。仕様メモでは「内容確認画面を挟んで送信する」予定ですが、実装されたフォームの動作は未確認という設定です。編集可能な見本には、修正前と目標とする修正案を並べています。売上や反応を比較した画面ではありません。
見本は下のZIPを展開し、中のHTMLファイルをブラウザで開いて使えます。文章と配置を並べた編集例で、申込機能や外部への送信機能はありません。
曖昧な指摘6件を、修正できる例文へ変える
| 曖昧な指摘 | 具体的なフィードバック例 | 区分 |
|---|---|---|
| もっと具体的に | 冒頭の「さまざまなお悩み」だけでは対象が分かりません。今回扱う「サービス案内文の対応範囲」を明記し、相談後に渡すものを一文で加えてください。 | 必須 |
| 情報が足りない | 33,000円の下に、60分相談と案内文の下書きが含まれること、契約書作成は対象外であることを追加してください。元の提供条件メモと一致すれば完了です。 | 必須 |
| ボタンを分かりやすく | 仕様メモに合わせ「相談内容を確認する」を候補にしてください。ただし動作は未確認です。実装後に確認画面へ進むと分かってから確定し、直接送信するなら文言を変えます。 | 必須 |
| 画像が大きすぎる | スマホ幅の見本では、画像の下まで進まないとサービス名が見えません。見出しを画像の前へ置く案を作ってください。画像自体を削除するかは、二案を見て決めます。 | 比較提案 |
| 納品が雑 | 提出フォルダに編集用原稿がなく、PDFだけ入っています。合意した納品一覧の「編集可能な原稿」を追加し、PDFと同じ版であることを確認してください。 | 必須 |
| もっと親しみやすく | 最後の「弊社への依頼を推奨いたします」は、相談者への案内として硬く感じました。「内容と対象範囲をご確認のうえ、ご検討ください」への変更を提案します。事実関係を直す指摘ではありません。 | 表現の提案 |
必須と提案を分けるのは、提案を軽視するためではありません。締切が近い時に、どれを先に直す必要があるか分かるようにするためです。好みの変更を、契約上の不備と同じ言い方で依頼すると、優先順位が伝わりません。
目標とする修正案と、確認する完成条件
提供条件メモv02の範囲で書くなら、次の原稿が候補になります。この後に載せる返信の仮例とは分けて読んでください。
サービスの対応範囲を、一枚の案内文へ。
今あるサービス案内を基に、「含む作業」「対象外」「内容変更時の対応」を60分のオンライン相談で整理します。相談後に案内文の下書きをお渡しします。
料金33,000円(税込)。60分相談と案内文の下書きを含みます。契約書の作成は対象外です。
ボタン:「相談内容を確認する」
この原稿なら「誰が何を受け取るか」「料金に含むもの」「対象外」を確認できます。ただし、実際の提供条件がこのとおりであることが前提です。レビュー側が文章を改善するつもりで、提供していないサービスを足さないようにします。
ボタンの変更も、文字だけを見て完了にしません。この見本は送信機能のない配置例です。実装後に内容確認ページへ進むかを確認し、直接送信されるボタンなら候補を変更します。原稿の採用と、フォームの公開可否は別に残します。
一度の依頼に、対象版・優先度・期限をまとめる
依頼文は、たとえば次のようにまとめられます。
対象は相談LP原稿v03とスマホ配置案Bです。提供条件メモv02を添えます。今回は必須修正を三つにまとめました。
①対象・60分相談・下書き1枚・料金・対象外を、メモの範囲で明記してください。②ボタンは「相談内容を確認する」を候補とし、確認画面を挟む実装かどうかを別に確認したいです。③編集可能な原稿とPDFを、同じv04で共有してください。画像の順序と口調は比較提案なので、今回の必須項目とは分けます。
10月9日15時までの共有は可能でしょうか。難しい場合は、先に可能な日時をお知らせください。変更箇所と未対応の理由も添えてください。メモと異なる方がよいと思う箇所は、条件を増やして確定する前に、案として相談いただけると助かります。
複数人が別々のメッセージで直しを送ると、同じ段落に矛盾した依頼が集まることがあります。まとめる担当を決め、競合する指示は提出前に整理してください。「全員の意見を全部入れる」ことが、読みやすい原稿につながるとは限りません。
返ってきたv04を、どこまで採用するか
以下は、依頼を受けた制作者から返答が来た場合の仮例です。実際の相手との通信や読者テストの結果ではありません。
制作者からの返信例:v04の編集用原稿とPDFを共有しました。対象と対象外を追記し、ボタンの候補も変更しています。料金の説明には「60分相談、案内文の下書き1枚、完成後の添削1回を含みます」と加えました。相談後にも見てもらえると伝わる方がよいと思ったためです。添削を含める案で進めてよいでしょうか。確認画面への遷移は、フォームの編集権限がないため確認できていません。
この返信には、反映したこと、条件を追加する提案、権限がなく確認できなかったことの三つが混ざっています。「丁寧に直してくれたので全部OK」と返すと、決まっていない添削1回まで提供条件になります。相手の意図は返信で分かりましたが、採用する根拠は別に確認します。
| 返ってきた内容 | 元資料との照合 | この段階の判断 |
|---|---|---|
| 対象・60分相談・下書き1枚・料金・契約書対象外の記載 | 提供条件メモv02と一致する設定 | この記載は採用 |
| 完成後の添削1回 | メモにはなく、担当・範囲・提供可否も未確定 | 今回の原稿から外す。サービス追加案として別に残す |
| 「相談内容を確認する」の文言 | 仕様メモとは一致。実装の動作は未確認 | 文言は候補のまま。フォームの公開可否は保留 |
| v04の編集用原稿とPDF | 例では本文と版が一致。両方に添削の追記がある | 同じ訂正を反映したv05を再共有してもらう |
採用と追加確認を分けて返す例文
v04ありがとうございます。対象、60分相談、下書き1枚、料金、契約書作成が対象外という記載は、条件メモと一致しているので採用します。
「完成後の添削1回」は、元の提供条件では決まっていないため、今回は原稿から外してください。提案の意図は分かりましたので、サービス追加の検討欄へ残します。料金の文は「33,000円(税込)。60分相談と案内文の下書き1枚を含みます。契約書の作成は対象外です。」へ戻し、編集用原稿とPDFの両方をv05として、10月9日17時までに共有できますか。
ボタンの動作確認は、権限のある運営担当の田中さんへ私から依頼します。10月12日正午までに、確認画面を挟むか、直接送信するかを確認して返答します。それまでは文字案の確定とフォーム公開の判断を保留してください。動作が仕様どおりなら候補を採用し、違えば実際の操作に合う文言を相談します。
この返答を受けた制作者の次の仕事は、添削の一文を二つのファイルから外し、同じ版で再共有することです。フォームの権限確認まで、できない相手へ重ねて依頼していません。返答後のv05やフォーム動作はまだ確認していない段階なので、「修正完了」「公開可」とは記録しません。
修正後は、元の指摘へ戻って確認する
返ってきた版を最初から読んで印象だけで判断せず、必須修正の一覧に戻ります。「範囲の表がある」「元の条件と一致する」「編集用原稿が届いた」のように、完了条件を一つずつ照合します。
その後、全体を通して不自然なつながりがないか読みます。個別の修正は正しくても、同じ説明が二度入ったり、ボタンの前後で違う名称になったりするからです。新しい好みが出てきた場合は、最初の修正漏れと区別して伝えます。
「なぜ直っていないのか」と聞く前に、最初の依頼に完成条件が書かれていたかを確認する。そこから始めると、相手を評価する会話から、一緒に成果物を整える会話へ戻しやすくなります。