個人事業主のブログは何を書く?相談につながるキーワードを選ぶ手順

質問のカードを六つのテーマに整理する様子を表したイメージ

こんにちは。バナナデスクです。

ブログを書こうとして「オンライン講座」と検索すると、作り方、料金、販売サイト、集客方法まで候補が広がります。どれも自分の仕事に関係がありそうで、かえって最初の一本を選べなくなることがあります。

ここで先に決めたいのは、検索する言葉よりも、その人が記事を読んだあとに何を判断できればよいかです。たとえば「講座の料金を知りたい人」と「自分の講座の料金を決めたい人」は、似た言葉を使っていても必要な答えが違います。

この記事では、知識やサービスを持つ個人事業主が、顧客の質問からブログのテーマを選ぶ手順を説明します。架空の講座制作サービスを例に、12の質問を整理し、最初の6本を決めるところまで進めます。検索量や上位表示を保証する選び方ではありません。自分の事業に合う読者へ、答えられる記事から届けるための方法です。

キーワードの前に「誰の、どの作業を助けるか」を書く

提供できるものが「オンライン講座制作サポート」だけだと、対象は広すぎます。次のように、相手と終わりの状態を一文にしてください。

すでに個別相談やレッスンを提供している人が、その知識を60分の入門講座に整理し、試験開催の案内を出すまでを支援する。

これは以下で使う架空のサービス設定です。広告運用の代行、資格取得、動画撮影機材の販売は提供しないものとします。扱わないことまで決めると、検索されていても書かない候補を選べます。

たとえば「おすすめの一眼カメラ」は講座制作と関係があります。しかし、その検索者は撮影機材を比較したいかもしれません。機材を選ぶ専門資料もなく、講座設計にもつながらないなら、最初に書く理由は弱くなります。一方「教えたいことが多すぎて講座の内容が決まらない」は、提供サービスの中核です。

まず手元のメモに、①対象となる人、②今つまずいている作業、③自分が渡せる完成物、の3行を書きましょう。「初心者向け」「役立つ情報」だけでは、記事を採用する基準になりません。

顧客の言葉を、検索できる問いへ置き換える

質問は問い合わせ、商談前のメール、自分が説明に使っている資料から集めます。まだ顧客がいなければ、想定した質問で始めても構いません。ただし、実際に聞かれた質問と仮説は分けて保存します。仮説を「お客様によく聞かれます」と書き換えてはいけません。

次の12件はすべて説明のために作った質問です。実際の顧客発言や、検索需要を測定した結果ではありません。

架空の講座制作サービス:質問12件の整理例
質問 調べる候補語 最初の判断
1.話せることが多すぎる オンライン講座 内容 決め方 採用。内容を絞る作業が必要
2.60分に収まるか不安 講座 構成 60分 1の記事内で配分例を示す
3.最初から録画を作るべきか オンライン講座 動画 ライブ 違い 採用。開催形式を選ぶ
4.資料を全部作ってから募集するのか 講座 募集 準備 採用。募集前の準備物を決める
5.初回の料金をどう決めるか 講座 初回 価格 決め方 採用。条件と価格を整理する
6.無料モニターでよいか 講座 モニター 無料 有料 5と一緒に判断できる節へ
7.どんな人に募集すればよいか 講座 ターゲット 決め方 採用。対象と対象外を決める
8.初心者と経験者を一緒に教えてよいか 講座 レベル 分け方 7の条件別の例へ
9.申込ページに何を書くか 講座 募集ページ 書き方 採用。必要事項の完成例を出す
10.おすすめの撮影カメラは何か 講座 撮影 カメラ おすすめ 保留。比較できる機材資料がない
11.この資格を取れば教えてよいか 資格 講師 条件 除外。資格固有の確認が必要
12.講座を作る方法を全部知りたい オンライン講座 作り方 後回し。個別記事を案内する総合記事候補

ここでの候補語は「検索するときの仮の言い方」です。3語にすればロングテールで勝てる、という意味ではありません。「初心者」を追加しても、読者の知りたいことが変わらなければ記事を分ける必要はありません。

質問が短すぎるときは、直前の状況を一つ足します。「価格が分からない」なら、買う人なのか、販売する人なのか。初回なのか、既存商品の値上げなのか。前提を足すほど、どんな完成例が必要かも見えてきます。

検索結果は「競合の見出し」より「求められる答え」を読む

候補語を実際に検索し、表示されたページを開きます。タイトルの一覧だけで判断すると、購入者向けと提供者向けが混じっていることを見落とします。上位という言葉を使うなら、確認日時、検索環境、観測した範囲も残してください。結果は変わるため、一度の並びを固定の順位として扱いません。

見る箇所は、冒頭の答え、具体例、読後にできることです。次の4項目なら、記事を書く前のメモとして使えます。

  • 検索した語と確認日:同じ条件で見直せるようにする。
  • 誰に向けたページか:講座の購入者か、講師か、運営会社か。
  • 何が分かるか:相場、選び方、操作手順、比較、完成見本など。
  • 自分の記事で追加できるもの:記入済みの構成表、判断が分かれる条件、実物など。

「競合が10項目だから、自分は15項目にする」だけでは、読む理由になりません。たとえば構成の基本がすでに詳しく説明されていても、教える内容を減らす前後の例がなければ、そこを示す余地があります。反対に、検索者が開催ツールの比較を求めているのに、自分の講座づくりの考えだけを長く書いても、問いに答えられません。

Googleも、既存情報の要約にとどまらず、読者にとって独自の価値を加えることを示しています。ここでいう独自性は、珍しい言葉を作ることではありません。同じテーマでも、読者が選べる条件や使える実物を増やすことです。Googleのコンテンツ品質に関する説明を確認できます。

最初の6本は、答えられる材料と読後の作業で決める

検索量だけで並べると、自分に書ける材料がないテーマを選びやすくなります。反対に、得意な話だけで決めると、知りたい人がいるかの確認が抜けます。この二つを別々に点検しましょう。

候補ごとに「読者との接点」「検索意図の確認」「公開できる材料」「他の記事との差」の4点を書きます。点数を合計して自動的に採用する必要はありません。材料がないことを、ほかの高得点で打ち消さないためです。

最初の6本と、記事内で渡す完成物の見本
順番と題材 読後にできること 用意するもの
1.対象者の決め方 経験・目的・受講前提を書ける 対象/対象外の記入済み募集文
2.講座内容の絞り方 60分で扱う内容と外す内容を選べる 詰め込み版と修正版の時間配分表
3.ライブと録画の選び方 初回に必要な形式を選べる 質問対応・準備量・再利用の条件別比較
4.初回価格の決め方 提供範囲と試験開催の条件を決められる 作業量と対応範囲を明示した仮の計算例
5.募集前に準備するもの 必要なものと後回しにするものを分けられる 案内・受付・当日資料の準備表
6.募集ページの書き方 内容・対象・料金・日時を説明できる 架空講座の募集ページ完成見本

この順番は検索量の順位ではなく、例にしたサービスの作業順です。実際に「内容を絞れない」という問い合わせが多く、対象者はすでに決まっているなら、2を先にして構いません。現在の顧客の困りごとが、順番を変える材料になります。

顧客の質問を、答える材料と記事の役割で選別する流れ
架空の講座制作サービスの設計例。検索量の大小ではなく、読者の作業と説明できる材料で候補を絞ります。

一本目から全体を説明しようとすると、どの話も浅くなります。各記事の終わりを「この表が埋まれば一区切り」と決め、足りない前提は短く説明します。公開済みの関連記事ができたら、次の作業として案内すると、記事同士の役割もはっきりします。

似たキーワードを、別の記事にするか迷ったら

判断するのは言葉の違いではなく、必要な答えと完成物の違いです。「講座の価格」と「モニター価格」は、この例では同じ条件表を見ながら決められます。まず一記事で扱い、読者が別の作業を始めるほど違いが大きくなったときに分けます。

似たテーマをまとめるか分けるかの例
候補の組み合わせ 判断 理由
ステップメールの作り方/ステップメールの設計手順 同じ記事 読者も完成する配信設計も同じ
LPの料金表示/LPの申込フォームが動かない 別の記事 前者は説明の判断、後者は受付の不具合確認
YouTubeのネタの選び方/動画テーマの決め方 まず同じ記事 言い換えであり、作る題材一覧が重なる
講座の対象者/初心者と経験者の分け方 同じ記事の節 対象者を選ぶ際の条件として答えられる

Googleの生成AI検索向けの案内でも、検索表現の細かな変種ごとにページを増やすことは勧められていません。AI向けに言い換え記事を量産するより、一つの問いに必要な条件と例を揃える方針で進めましょう。Googleの生成AI検索に関する公式ガイドで確認できます。

公開後は、選定理由と実際の反応を照合する

公開したら、候補表にURL、公開日、想定した検索語、変更内容を追加します。そのあとでSearch Consoleの表示やクリック、記事からサービス説明への移動、問い合わせの内容を別々に確認します。記事を読んだ人すべてが依頼するわけではありませんし、表示されない段階で「申し込まれない記事」と結論づけるのも早すぎます。

検索語が想定と違うときは、すぐタイトルを変える前に、訪問した人の問いに本文が答えているかを読み直します。想定外でも事業に合う問いなら、説明を補う価値があります。違う商品を探している人ばかりなら、記事の入口と対象者の説明を見直します。

まだデータが少ない場合は、クリック率の小さな変化を成果とせず、タイトルの約束を本文で果たしているか、表がスマホで読めるか、次の作業が分かるかを点検してください。検索の数字を比べる際の条件は、表示回数とクリック率を切り分ける記事でも説明しています。

まず、書けそうなテーマを大量に並べる前に、最近答えた質問を3件だけ取り出してみてください。「誰の質問か」「記事の中で何を完成させるか」「その材料はあるか」が書ければ、一本目の候補になります。キーワードは、その答えを必要とする人の言い方へ近づけるために選びましょう。