学費が払えない…となる前に!貯金はいくら必要?

学費が払えなくて泣く泣く退学を選ぶ学生が増えているといいます。親の世代がだんだん若くなるにつれて経済的に困窮する家庭が増えているようです。それはこれからも加速するようで今の20代が親の世代になる頃には多くの学生が大学進学自体をあきらめることになるでしょう。

記事の目次

学費の貯金【目標金額と目安】

文部科学省の調査によると学費にいくらかかっているかは公立の場合と私学とではかなり違うといいます。まずは子供の学費にいくらかかっているのかを見ていきたいと思います。

  • 公立の場合

幼稚園……22万2千円

小学校……32万2千円

中学校……48万2千円

高等学校……41万円

<合計>1,436,000円

大学……300万円

  • 私学の場合

幼稚園……49万8千円

小学校……153万6千円

中学校……133万9千円

高等学校……99万5千円

<合計>4,368,000円

大学……520万円

  • 貯金額はいくら必要

この調査から幼稚園から大学まで公立だった場合の学費は約444万円です。そして幼稚園から高等学校まで公立、大学のみ私学に通う場合ですと約660万円になります。すべて私学の学校に通った場合では約960万円が必要です。そのため子供が生まれる前までに500万円の貯金をしておいて、さらに「学資保険」などを利用しながら積み立てることが理想だとされています。

しかしこれは学費としての最低金額です。実際には習い事や衣服代などがかかってきます。また大学では一人暮らしするケースもあるでしょう。自動車免許取得や結婚なども視野に入れていくといくらあっても足りないというのが実感です。

  • 子供の学費の貯金の目標金額と目安は

子供の学費の貯金額の目安はずばり1人500万円です。もちろん500万円だけでまかなうことはむずかしいので「学資保険」での積み立ても合わせて検討しましょう。さらに奨学金も利用することになり、子供にも就職後返済してもらわなくてはなりません。

理想の目標としては1人1000万円です。1000万円あれば離れた大学にいくことになり一人暮らしをしたとしてもなんとかやっていくことができます。

  • どうやって貯金しているのか

子供の学費を貯金し始めるのは、妊娠中や生まれてすぐという両親が多いですがどのように貯めていっているのでしょうか。

◆「財形貯蓄を利用して、毎月20,000円貯金しています。給与から一定額天引きされるので、いくら貯めているのかを確認しやすいです」(30代ママ)

◆「定期積金で毎月14,000円、後はお年玉やお祝い金を貯金しています」(30代ママ)

出典:https://kidsna.com/magazine/mother-family-17122613-2186

やはり前取り貯金でコツコツと貯めていっている人がほとんどのようです。また国債などに投資しているというケースも見られます。それにしても子供の学資の貯金のためには生活費をかなり切り詰めて生活しているご家庭が多くあります。レジャーなどでもお弁当を作るなど、節約生活があってこそ貯金ができるのです。

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学費が払えない、となると退学?除籍?

学費が足りなくて払えない時、まだまだ若い学生ですからどうしようもなく途方にくれてしまうでしょう。ですができることをきっちりとやってください。できることをしないまま時間が過ぎてしまうと、手遅れとなりどうにもならなくなってしまいます。

  • まずは大学の学生課に相談しよう

大学はそれぞれルールが違いますのでまずはそのルールを確認しましょう。授業料の延納ができる大学、分納ができる大学もあります。そして相談はできるだけ早く行くことが大事です。

大学はしっかりと相談にのってくれますが、ルールに関して厳しいので期限を過ぎてしまってから何を申請しても受け付けてくれません。思い悩んでいるよりも早く相談に行くことが一番なのです。

  • 学費免除・学費減額・給付型奨学金を利用しよう

大学によっては経済的に厳しい学生を対象に「給付型の奨学金」「学費免除制度」「学費減額制度」を設けているところがあります。大学によって条件や申請の条件はまちまちですが受けられるようなら申請しましょう。

  • 日本学生支援機構の奨学金を借りよう

日本学生機構の奨学金には「緊急採用・応急採用」があるのでこちらも申請します、借金を作ることになってしまいますが、無利子~1%以下の金利は学生にとっては助け舟です。日本学生機構の奨学金は月数万円の貸付となり、まとまった金額が借りられないので学費を支払ってしまえないこともありますが、延滞届なども出すことで時間を稼ぐことができます。

  • 国の教育ローンを利用数する

日本政策金融公庫では低金利で最大350万円のお金を借りることができます。利子は1.76%と日本学生支援機構よりも高いですが最短20日で融資を受けられるので、除籍までの時間が差し迫っている学生は利用するほかありません。

就職すればしっかりと返済することができますので、お金を借りることをいたずらにおそれずに、今は大学に在学できるように利用するのも方法です。

  • 休学して学費を稼ぐ

人生の歩み方は人それぞれです。一旦、休学して学費を稼ぐというのもひとつの方法でしょう。ですが、多くの場合、休学費というものが定められていますので、学費+休学費となると通常で卒業するよりも全体としては学費がかかってしまうことになります。

そのため休学して学費を稼ぐというのは最終手段になります。なるべくなら借金をしてでも休学はしない方がいいのです。そして休学してバイトなどをしていても、期限までに結局お金を貯めることができず、自主退学や除籍処分になることも多いといいます。

以上が学費を払えない状態に陥った学生の対処方法でしたが、とにかく大事なことはひとりで悩まないで学校やお金を貸してくれる機関に相談することです。それも早くに行動に移すことが事態を悪化させないためには必要でしょう。

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学費ローンのおすすめは?

学資を借りるというのなら、もちろん一番、最初に申し込むのは日本学生支援機構の奨学金になります。金利がない上に卒業するまで返済しなくてもいいのですから、学生本人が就職してから返すという方法が選択できます。申し込みは予約採用(高校)と在学採用(大学)がありますのでまずはお通いの高校で問い合わせるのがいいでしょう。

また色んな事情で日本学生支援機構の奨学金ではまかなえないとなった場合、他の教育ローンも検討しなくてはなりません。次に支援してくれるのは国の教育ローンです。日本政策金融公庫では350万円までを1.76%、20日程度で融資してくれますので、いざとなった時には心強い味方になります。

  • 学費ローンおすすめ JAバンク教育ローン

身近な金融機関として知られるJAバンクはJA組合員になると(入会料3,000円)教育ローンを組むことができます。金利や条件などはお住いの地域によって異なっていますが銀行よりも一般的に金利が低くなっています。

また1週間ほどで融資が受けられますので、お急ぎの方には向いているといえるでしょう。金利には固定金利と変動金利があり、その他条件の確認が必要ですので、地域のJAバンクへまずはご相談に行かれることが必要になります。

  • 学費ローンおすすめ ろうきん教育ローン

ろうきんについても低金利で返しやすい教育ローンとなります。最高融資額は1000万円まであり返済期間は最長15年と長く設定されているのも教育ローンとしてはうれしいです。金利は2.9%、分割して融資金を受け取ることもでき、その間は利息や保証料の支払いのみとなっていますので負担を抑えながら授業料を払っていくことができます。医学部などの高額な教育ローンには向いているでしょう。

  • 民間の教育ローン

民間の教育ローンでは都市銀行、地方銀行、信用金庫などが行っていますが、国の教育ローンにくらべて金利が高いという傾向があるものの、審査が通りやすく融資額が多いことが特徴となっています。また大学へ行く以外にも教育ローンを組めることができるので、用途が広がるといった面でも利用しやすいということが言えるでしょう。

いずれにせよ、各金融機関の貸し出しや返済のシミュレーションをしっかりとたてて、学生となる子供本人ともよく話し合ってローンを組むことが大事です。卒業後、子供ばかりが返済の負担をすることのないように計画することが親としてやってあげられることでしょう。

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学費の貯金をする方法

莫大な費用である学費をみなさんはどのように貯金しているのでしょうか。まわりを見ていても旅行に行ったり車を買ったり、それほど節約しているようには見えませんが、ほんとうにしっかりと貯金しているのか疑問視したくなります。ここでは学費を貯めるために親たちがしている貯金方法を見ていきたいと思います。

  • 生まれた時から毎月積み立て

もっとも堅実な方法ですね。Aさんは子供が生まれた時から毎月学費として2万円を積み立てています。年24万円×17年で408万円です。他にもお年玉や児童手当を学費のための口座に入れるようにしてしっかりと目標を立てて貯めています。

この方法なら17才までに500万円近く貯金ができそうです。しかしここまで積み立てを続けられるというのはすごいことだといえるでしょう。かなり生活費を切り詰めなくては難しいことだと言えます。また子供が2人となれば倍の積立となりますから想像以上に厳しいでしょう。

  • おじいちゃん、おばあちゃんから教育資金贈与を受ける

2019年3月末までなら「教育資金贈与非課税制度」という制度を受けることができます。もう間もなく終了するこの制度は、孫へ教育委金を一括で非課税贈与できるものになります。1500万円まで非課税ですので多くのおじいちゃん、おばあちゃんがこの制度を利用しているのです。

学費に不安があるなら、この制度を利用しておじいちゃん、おばあちゃんに援助をお願いするのもひとつの方法です。頼れるのは資産をもった親しかいないのですから、子供のために頭を下げてみてはいかがでしょうか。

  • 副業をして貯金する

給料はもう限界、貯金もしてこなかった、頼れる親もいないという人はお金を作るしか方法はありません。すぐに仕事を増やすことをおすすめします。今は残念ながら一つの仕事だけで生きていける人は数少ないのです。

ですが多くの人がまだまだ昔の感覚に縛られて、だんだんと生活が厳しくなることに耐えているだけだといえるでしょう。そのことに気づいた人たちから収入を増やすために副業を始めています。

バイト、FX、ネットオークションなど何でもいいので収入を増やすことを始めることが大事です。今ではネットで多くの副業ができるようになりましたので、会社やまわりにバレずに取り組めるものもあります。ブログアフィリエイトやYoutubeなども収入を得るための副業として注目されているのではないでしょうか。

子供の将来のために親としてできることはひとつではないはずです。自分ができる限りの力を発揮して子供にみじめな思いをさせないようにしたいと強く感じます。

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